会社員として勤務していて毎月の給与から天引きされるものの1つに厚生年金があります。

他にも健康保険や雇用保険なども天引きされているかと思いますが、たまに給与から厚生年金保険料を天引きして欲しくないというような人もいるかもしれません。

企業として当然このような個別対応は違法でもあるのでできないわけですが、法律的に天引きについてどのような定めになっているのかについて解説をしたいと思います。

 

厚生年金の天引き拒否と罰則

 

まず厚生年金の天引き拒否とそれに従った企業への罰則について紹介します。

 

健康保険法第208条

事業主が、正当な理由がなくて次の各号のいずれかに該当するときは、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

1、被保険者の資格取得、喪失、報酬月額、賞与額に関する事項を保険者に届出せず、又は虚偽の届出をしたとき

3、保険料納付義務に違反して督促状に指定する期限までに保険料を納付しないとき

 

ということで懲役と罰金というような罰則規定があるということがわかります。

健康保険法で紹介していますが、社会保険料として厚生年金も一括天引きによる納付となるのでこの条文の罰則が適用されることになります。

罰則が軽いというように感じる人もいるかもしれませんが、

 

  • 消滅時効にかかる保険料の一括納付
  • さらに社名のプレス発表

 

も同時に行われるので企業の経営、信用力に影響が出ることも少なくありません。

 

厚生年金の天引き拒否はバレる?バレない?

 

企業側からしても社会保険料を払いたくないということもあるのか労働者とニーズが一致し、今回のように厚生年金保険料の天引きをしないというところもときどきあるようですが、結論からいいますと最近のマイナンバーや年金事務所の国税庁との連携強化によってすぐにバレることになります。

 

  • 社会保険に関する調査(定時決定時調査、定期調査など)
  • 国税庁との連携やデータベースからの発覚

 

厚生年金の調査対象!5つの調査と8つの調査項目

 

など最近はこの手のことをバレないというように考えて安易にするのは絶対にやめたほうが良いです。

今後マイナンバーによる運用もスタートすればさらに危険というように考えて良いでしょう。

 

それでも厚生年金の天引き拒否!従業員にどう対処する?

 

このように厚生年金の天引き拒否というのは特に企業側に大きなリスクがあるわけですが、

 

  • どうしてもその従業員を採用したい
  • でもどうしても厚生年金の天引きを拒否する

 

というようなときには話し合いをして天引きに了承させる、採用後にまだ天引き拒否をするときには解雇するというような対処法しかありません。

法律に従わないということで解雇もやむを得ないということで訴訟になってもそう問題となることもないでしょう。

ただし解雇時には解雇事由が争いになるのでしっかりと話し合いの記録を残しておいてください。

 

厚生年金の天引き拒否と税金の納付

 

ただ厚生年金を払いたくないという人に知っておいて欲しいことがあるのですが、

 

  • 年金制度というのはニュースでは一面しか伝えられずに破たんの可能性もかなり低いこと
  • 年金の原資には消費税などの税金も含まれるので、消費税を払って年金に加入しないのはかなり損が大きいこと

 

え?国民年金は破綻しない?その意外な理由とは?

 

ということです。

何も買わないという人もいないはずですが、その金額の一定額は年金として支給されます。

消費税を毎日のように払っているので年金を受けないというのはかなりロスがある人生といても良いでしょう。

 

厚生年金の天引き拒否と加入条件

 

どうしても厚生年金を払いたくないというときには法律をまず知る必要があります。

 

  • 企業に勤務して厚生年金に加入しないには加入条件を満たさないようにする必要がある
  • ただしその場合も自分で国民年金に加入して支払っていく必要がある

 

厚生年金の加入条件!10つのポイントを徹底解説

 

厚生年金の加入条件は所定労働時間の30時間未満、あるいは企業規模が大きいと20時間未満に抑えて働くということが必要です。

この厚生年金の加入条件は詳しくは上のページで説明しています。

また仮に勤務しながら厚生年金の加入条件を下回るようにできても国民年金の保険料は毎月支払っていかないといけません。

月額17000円前後となりますが、企業負担の保険料もないので支給額も格段に厚生年金よりも低くなってしまいます。

 

年収別の厚生年金の年金額を紹介!老後の生活費不足額も

 

老後の生活資金が足りないとしても生活保護の受給要件も厳しくなっているのでこの支給額については注意が必要といえるでしょう。

また国民年金も未納期間を放置していれば

 

  • 催告状が届く
  • 差押えされる

 

国民年金の催告状が届いた!無視するとどうなるのか?

 

というような非常に厳しい処置が行われることも出ています。

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