公的年金である年金の不正受給については法的な罰則もありますし、絶対に行ってはいけません。

他の人で年金の不正受給をしているのを発見してしまうこともあるかもしれませんが、今回は年金の不正受給の罰則を中心に解説したいと思います。

 

年金の不正受給と消滅時効

 

年金の不正受給に関しても消滅時効があり返還を求める時点から5年以内に支給されたものに限られます。(会計法昭和22年法律第35号)

この消滅時効ですが、不正受給の事実等があった時である年金の支給日の翌日から進行するというようになっています。

 

国民年金の不正受給と罰則

 

国民年金法では不正受給の返還と罰則についての条文があります。

 

国民年金法第23条(不正利得の徴収)

偽りその他不正の手段により給付を受けた者があるときは、厚生労働大臣は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。

 

さらに国民年金法では不正受給についての罰則の条文もあります。(第111条から114条)

 

偽りその他不正な手段による給付を受けた者には3年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

ということでこれらの条文を根拠に国民年金の不正受給については返還請求や徴収を行い、さらに懲役などの罰則対象ともなることがあるというようになります。

 

厚生年金法の不正受給と罰則

 

では厚生年金では不正受給についてどのような条文があるのでしょうか?

厚生年金法でもまず不正受給の徴収という条文があります。

 

厚生年金法第40条の2(不正利得の徴収)

偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、実施機関は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。

 

やはりこの条文を根拠に返還請求や強制徴収を行うことができます。

ただし不正受給について厚生年金法では罰則の条文が用意されていません。

ただし厚生年金法に罰則がないとしても刑法第246条の詐欺罪が適用される可能性も高いといえます。

もし適用されれば10年以下の懲役となります。

 

実際にある年金の不正受給のケースとは?

 

年金で不正受給など本当にあるのかと思う人もいるかもしれませんが、いくつかのケースでは実際に摘発も行われています。

たとえば

 

  • 死亡した者の年金を受給していたとき
  • 失踪したにもかからわずにその者の年金を受給していたとき
  • 障害年金の不正受給(障害の状態が虚偽など)

 

たとえば夫が老齢厚生年金の受給権者で、しばらく前に失踪していたとします。

この後遺族厚生年金へ切替えとなりますが、その失踪期間中に老齢厚生年金を受給していて遺族が生活費に充てていたというようなことはときどき摘発されています。

 

年金の不正受給と通報

 

ときどき知り合いに年金の不正受給をしていてそれを通報するという人も出てくることもあります。

この場合には年金事務所に相談するわけですが、

 

  • 電話でなく実際に年金事務所に出向き相談する
  • できれば証拠も揃えていく

 

というようにすることで調査が入ることもあります。

ただ年金事務所にはこのような通報でもデマのものも多く、すべてに動きを取れない傾向もあります。

そのため電話での匿名相談では情報として保留する(ただのデマであることもかなり多いため)というような傾向もあります。

実際に調査というようになるのは最低でも年金事務所に出向いた上でということが多いといっても良いでしょう。

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