遺族厚生年金の受給権について死亡した者がどのタイミングで死亡するのかでも受給要件の内容が変わってきます。

どちらかといえば在職中で厚生年金に加入中の死亡のほうが遺族厚生年金の受給権は得やすいわけですが、退職後の遺族厚生年金の受給要件にはどのような内容のものがあるのでしょうか?

今回は退職後の遺族厚生年金について紹介したいと思います。

 

退職後と遺族厚生年金の受給要件

 

退職前と退職後とでは遺族厚生年金の受給要件が違うものが適用されます。

 

  • 退職前は短期要件を満たすことが必要
  • 退職後は長期要件を満たすことが必要

 

というようになります。

退職後の死亡というときには長期要件を満たさないといけないということですが、その内容としては

 

  • 老齢厚生年金の受給権者が死亡したとき
  • 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算して25年以上ある者が死亡したとき

 

というようなものとなります。

つまり

 

  • 厚生年金への加入期間
  • 国民年金の納付済期間、免除期間、猶予期間
  • 合算対象期間

 

とを合計して25年以上かどうかがポイントとなるということになります。

 

遺族厚生年金の短期要件と長期要件!受給額はどっちが有利?

 

退職後の遺族厚生年金の金額はどの程度?

 

退職後ということですでにその人が年金を支給されているということも多いかもしれません。

ほとんどの人が

 

  • 国民年金の老齢基礎年金
  • 厚生年金の老齢厚生年金

 

とを合計したものを年金として受給してきているかと思いますが、このうち老齢厚生年金の部分の3/4が遺族厚生年金として受給していくことになります。

厚生年金というのは

 

  • 平均の給与額、賞与額
  • 厚生年金の加入期間

 

とが多いほどその金額も高くなっていくのですが、遺族厚生年金でもそれは変わりません。

遺族厚生年金の金額をイメージしやすいように、年収別にどの程度の遺族厚生年金の金額になるのかは下のページに紹介しています。

 

遺族年金の受給額はいくらくらい?年収別に徹底解説

 

失業後、退職後でも短期要件で遺族厚生年金を受給できることもある?

 

定年ということでなく、失業や退職後に死亡するというようなこともあります。

このときにも遺族厚生年金は要件を満たせば支給されることもあります。

このケースでは短期要件を満たすことが必要となりますが、

 

  • 被保険者であった者が、資格喪失後に被保険者であった間に初診日のある傷病による当該初診日から起算して5年を経過する前に死亡したとき
  • 障害等級の1級または2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が死亡したとき

 

このどちらかを満たさないといけません。

また1つめの初診日要件を満たしていくときには保険料の納付要件を満たすことも必要となります。

 

原則の保険料納付要件

  • 死亡日の属する月の前々月までの国民年金の被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が2/3以上あること

 

特例の保険料納付要件

  • 2026年4月1日前に死亡した場合には、死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに国民年金の未納期間がないこと
  • ただし死亡日において65歳以上の者にはこの特例は適用されない

 

特例のほうが満たしやすいかもしれませんが、直近1年間に国民年金の未納期間がなければ問題ありません。

ただし退職後となると厚生年金から国民年金への切替えをしていかないといけません。

収入がなくなる関係でどうしても国民年金の納付が厳しいということも出てきますが、

 

  • 猶予申請をしていく
  • 免除制度の申請をしていく

 

国民年金の7つの免除制度!該当条件を徹底解説

 

など必要な手続きをして未納扱いにならないようにしていくようにしましょう。

たったこれだけで遺族厚生年金の受給権に決定的な影響が出てくることもあるということになります。

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