配偶者とまだ正式に離婚していないもののかなり長い期間ずっと別居しているというようなケースもあります。

このときに相手が死亡し、遺族年金の話が出てくることもありますが、別居状態だったときに配偶者の遺族年金を受給することができるのでしょうか?

 

遺族厚生年金と別居で満たすのが難しい要件

 

遺族厚生年金ではいくつか受給要件がありますが、別居していると一番難しいのが生計維持要件になってくるかと思います。

 

  • 生計を同じくしていること
  • 年収850万(所得655万5000円)以上の収入を将来にわたって有すると認められる者以外のもの等であること

 

というのが原則的な生計維持の要件となりますが、別居していると生計を同じくしていることという要件を満たせません。

そのため

 

  • 別居がやむを得ない事情によるものであること(単身赴任、遠隔地での就学または入院生活等)
  • その別居が一時的なものであって、その事情が消滅したときは元の同居生活に戻ると認められること
  • 経済的援助が行われているか、定期的な音信、訪問があることの3つの要件を満たすこと

 

このような特例による生計を同じくしているという要件を満たさないといけないということになります。

今回のように別居している配偶者の遺族厚生年金となると3つめの経済的援助があるということを証明していくのが現実的かと思います。

 

遺族厚生年金の生計維持要件の定義とは?

 

配偶者の別居と遺族年金の生計維持要件の証明方法

 

経済的援助があるというのはどのように証明すれば良いのでしょうか?

よくあるのは養育費などを振込みしてきたときの口座情報です。

振込みがあればそれで援助を受けていたことの証明ができます。

また銀行の口座情報でなくても、その他の援助の履歴があればそれでも証明として認められることもあります。

ただやはり生計維持では口座情報のコピーで経済的援助があるということがわかるほうが証明はしやすいので、可能であれば今からでも手渡しでなく口座への振込みに変更するようにしましょう。

 

別居している配偶者の遺族年金を受けられないときにどうすれば良いのか?

 

別居していて、特に経済的援助を受ける関係性もすでにないというようなときには遺族年金を受けられないということも多くなってきます。

このときにはどのようにしていくべきでしょうか?

まず考えられるのは離婚の手続きを正式に行ってしまって年金の離婚分割を受けることです。

 

  • 合意分割
  • 3号分割

 

合意分割と3号分割を12のポイントから徹底解説

 

とがありますが、相手の配偶者の年金の権利を生前に受け取るというイメージになります。

権利としては自分の年金となるので生計維持要件を満たさなくても将来的には自分の年金として受給していくことになります。

 

戸籍上の配偶者と遺族年金の受給要件

 

すでに別居していて戸籍はまだ抜いておらず夫婦というようなケースもよくあります。

このケースではその相手の配偶者の年金を受給することができるのでしょうか?

このパターンも状況によって異なりますが、経済的援助があるかどうかというのは生計維持要件を満たすかで大きな分かれ目になってくるといえます。

というのも遺族年金の生計維持要件の判定では戸籍上どうなっているかよりも、実際に起居をともにし家計を同じくしているかどうかで判断することが多いからです。

 

内縁の配偶者と戸籍上の配偶者!遺族年金はどっちに発生する?

 

内縁の配偶者がいるというときも多いですが、戸籍上の配偶者と遺族年金ではどちらが受給権を発生させやすいでしょうか?

これはやはり現状起居をともにしている内縁の配偶者のほうが有利なことが多くなります。

 

別居の配偶者と遺族年金の受給手続き

 

この他に別居中でもよく遺族年金の受給が認められやすいものとしてはやむを得ない事情からの証明です。

単身赴任などは代表的なものですが、今回のケースでは家庭内暴力による別居などであれば遺族年金の生計維持要件が認められやすいといえます。

家庭内暴力も書類から証明できれば良いのですが、そうではないときには第三者の証言なども証明能力を持ちます。

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