遺族基礎年金でも死亡した被保険者側に保険料納付要件が必要となってきます。

保険料納付要件というのはそう複雑でもありませんが、年金にあまり興味のない人にとってはよくわからないこともあるかと思いますので、今回は保険料納付要件でよく質問される点についてまとめて解説したいと思います。

 

遺族基礎年金の短期要件と長期要件

 

遺族基礎年金では短期要件と長期要件とがありますが、どちらかを満たせば受給権は発生します。

 

遺族基礎年金の短期要件

  • 被保険者が死亡したとき
  • 被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ60歳以上65歳未満であるものが死亡したとき

 

遺族基礎年金の長期要件

  • 老齢基礎年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る)が死亡したとき
  • 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上ある者が死亡したとき

 

それぞれ国民年金法第37条に定められていますが、短期要件というのはどちらかといえば国民年金に加入して保険料を払っている期間中の人が死亡したときに適用され、長期要件は年金をすでに受給しているような人への適用を想定したものとなっています。

保険料納付要件というのはこのうち短期要件への適用時にだけ関係してくるものです。

長期要件では25年という要件でそれに代わるものをすでに満たしているというような考え方になっています。

 

遺族基礎年金の保険料納付要件とは?

 

遺族基礎年金の保険料納付要件ですが、

 

原則

  • 死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに被保険者期間があるときには、その被保険者期間のうち保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が2/3以上あること

 

特例

  • 死亡日が2026年4月1日前にあるときには、死亡日の前日において死亡日の属する月の前々月までの1年間のうち保険料納付済期間および保険料免除期間以外の期間(つまり未納期間)がないこと
  • かつ死亡日において65歳未満であること

 

というようになっています。

期限がありますが、満たすのであれば特例のほうが1年間だけで良いので満たすのは楽といえます。

ただしこの保険料納付要件は死亡日時点で行いますので、それ以降に保険料納付をしても受給要件を満たすことになりません。

 

遺族基礎年金の保険料免除期間とは?

 

上の保険料納付要件で保険料免除期間というものがありますが、

 

  • 国民年金の保険料納付済期間、免除期間、猶予期間
  • 厚生年金の加入期間

 

とをすべて含めて考えます。

つまり保険料納付要件で除外されるのは国民年金の未納期間だけとなります。

国民年金の免除といえば

 

  • 法定免除
  • 全額免除
  • 一部免除
  • 学生納付特例や若年者納付猶予

 

がありますが、すべて含めて考えるということになります。

 

国民年金の7つの免除制度!該当条件を徹底解説

 

保険料滞納と遺族基礎年金の保険料納付要件

 

この他に、国民年金の未納期間があり、催告状や督促状、あるいは滞納処分をすでに受けているというようなケースもあるかと思います。

このようなときには遺族基礎年金の保険料納付要件の判定で不利になりそうですが、そうでもありません。

つまり通常と同じように判定されるということです。

 

  • 催告状
  • 督促状
  • 滞納処分や差押え

 

などを受けているかどうかに関係なく、上のほうで紹介しました保険料納付要件を満たすかどうかだけで判断するということです。

たとえば未納期間があって、滞納処分を受けていても直近1年間などに未納期間がなければ遺族基礎年金の受給要件を満たすというようになります。

 

遺族基礎年金の長期要件と短縮の特例

 

老齢基礎年金では受給資格期間は25年だったものが10年と短縮化されています。

 

年金と受給資格期間!未納、免除、猶予期間の扱いも解説

 

遺族基礎年金では長期要件で25年とすでに記載しましたが、この25年については遺族基礎年金では変わりありません。

つまり10年の短縮特例は適用されないということです。

この点は遺族厚生年金の長期要件でも同じです。

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