国民年金では意外と世帯主の責任は大きなものとなっています。

特に免除申請、督促状の後の差押えという段階で大きな役割を果たすのが世帯主となります。

今回は意外とよくわからない国民年金の世帯主について解説をしたいと思います。

 

国民年金の世帯主とは?誰?

 

世帯主というのは年金においては住民票記載の世帯主に名前がある人を指します。

つまり一人暮らしをしていて住民票を移したときには自分が世帯主となるというようにいえます。

 

国民年金の世帯主と免除申請

 

国民年金では免除、猶予制度があります。

 

  • 学生納付特例
  • 若年者納付猶予
  • 全額免除や一部免除

 

国民年金の7つの免除制度!該当条件を徹底解説

 

学生納付特例や若年者納付猶予というのは本人の所得条件だけで適用されますが、全額免除や一部免除というのは本人とともに世帯主の所得条件もクリアしなければ適用されません。

たとえば無職でも世帯主に所得があれば全額免除とならず、半額免除が限界となるのはこの世帯主の所得条件があるためです。

ただ50歳未満であって本人の所得条件を満たせば若年者納付猶予を受けることができれば保険料は無料となります。

 

国民年金と世帯主の義務

 

国民年金には連帯納付義務というものを定めた条文があります。

 

国民年金法第88条(保険料の納付義務)

1、被保険者は、保険料を納付しなければならない。

2、世帯主は、その世帯に属する被保険者の保険料を連帯して納付する義務を負う。

3、配偶者の一方は、被保険者たる他方の保険料を連帯して納付する義務を負う。

 

ということで世帯主は家族の国民年金保険料も連帯して納付する義務が課せられています。

通常家族が国民年金の未納をしていなければ何も問題とならない条文なのですが、未納があり督促状が届く段階にまでなれば世帯主の法的責任も露出してくるようになります。

 

国民年金の連帯納付義務とは?督促状、差押えで被害はどうなる?

 

国民年金と世帯主の法的責任

 

国民年金の未納については

 

  • 特別催告状
  • 最終催告状
  • 督促状
  • 差押予告
  • 差押え

 

国民年金の催告状が届いた!無視するとどうなるのか?

 

というように事態が推移していきます。

催告状の段階では世帯主もどうこうすることもありませんが、督促状では世帯主のほうにも督促状が届くようになります。

最後の差押えとなると

 

  • まず本人の口座、財産の差押え
  • 不足分があれば世帯主の口座、財産の差押えも行われる

 

というようになります。

このように家族に未納者がいれば世帯主の法的責任も非常に重いことがわかります。

 

国民年金の家族の未納を世帯主が払う?法的に問題はあるのか?

 

家族に国民年金の未納があるときに、代わりに世帯主が払うしかないというときもあります。

このときに何か後ろめたい気持ちもあるかもしれませんが、国民年金法では上のように連帯納付義務もありますし、特に問題もありません。

 

  • 生計を一にしていれば世帯主が代わりに払った国民年金も年末調整、確定申告で控除できる
  • 口座振替やクレジットカード払いも可能
  • 贈与税などもかからない

 

国民年金を親が払う!手続きはどうする?控除対象になる?

 

特に年金機構や税務署への届出なども必要ありませんので、年末調整や確定申告で代わりに払った国民年金の金額を足して申告するだけで手続きは完了となります。

 

世帯主変更と国民年金

 

国民年金においては上のように世帯主というのは免除、未納時に大きな意味があることがわかります。

ただこのようなときに世帯主変更を考える人もいます。

 

  • 未納の差押えを世帯主に及ばせたくない
  • 免除申請時に世帯主を変更してより大きな免除を受けたい

 

というような形になるかと思いますが、

 

  • 世帯分離をしても未納になったときの世帯主に差押えが及ぶ
  • 世帯分離で国民健康保険料が高くなることもある
  • 世帯分離で住民票を取るときも家族でもいちいち委任状が必要となる
  • 免除申請についても世帯分離前の保険料の免除条件が変わるわけではない

 

世帯分離と国民年金!夫婦、免除、差押えを徹底解説

 

ということで世帯分離を仮に素早くできたとしても、その後でしか国民年金には変更が適用されないということです。

ということで国民年金の免除、未納などについてあまり世帯分離するメリットは大きいとはいえません。

 

世帯主の死亡と年金

 

世帯主が万一死亡したときも条件を満たせば遺族に遺族年金が支給されます。

 

  • 国民年金からは遺族基礎年金
  • 厚生年金からは遺族厚生年金

 

が支給されますが、遺族基礎年金は条件を満たす子がいなければいけません。

 

遺族基礎年金とは?支給要件から確定申告まで徹底解説

 

遺族厚生年金は配偶者単独でも支給されますし、再婚しなければ配偶者にとっては終身年金となります。

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