国民年金は保険料の支払いが厳しいというときに免除、猶予制度がありますが、どうしようと迷っているうちにどんどんと納付期限が過ぎていき未納期間が貯まるということもあります。

そこで過去分の国民年金について遡及して免除申請をしたいというようなことも出てくるようになります。

今回は免除や猶予について過去にさかのぼって遡及申請ができるのかについて解説をしたいと思います。

 

国民年金の免除、猶予と遡及申請

 

結論からいいますと国民年金の免除や猶予は過去に遡及して申請ができるようになっています。

しかしそれには期限があって、納付期限から2年を経過していないものに限るとされています。

国民年金の納付期限というのは翌月末までとなります。

たとえば2018年4月分の国民年金の納付期限は翌月の5月31日が納付期限となります。

そのため言い換えれば申請時点の2年1ヶ月前までの月分以降のものしか免除、猶予申請はできないというようになります。

 

国民年金の過去分の免除、猶予申請と基準となる所得条件

 

国民年金の免除、猶予についてはそれぞれ所得条件があります。

 

  • 免除 世帯主、配偶者、本人
  • 猶予 本人

 

対象者は違いますが、過去分の免除や猶予ではその過去の時点での所得で適用できるか判断されます。

そのため今所得が減っているからといって申請しても過去に所得条件を満たしていなければ申請は通りません。

ちなみに猶予、免除制度で基準とされる所得はその前年の所得となります。

それぞれの免除、猶予制度での所得条件は下のページで解説しています。

 

国民年金の7つの免除制度!該当条件を徹底解説

 

一度申請が却下された過去分の遡及申請もできる?

 

今回の免除、猶予の過去への遡及申請は実は過去に一度申請が却下されていても申請が通ることもあります。

 

  • 修正申告などで所得が下がった過去分の免除、猶予申請をする
  • 却下された後に離婚、世帯主変更をしたとき

 

などのパターンが該当することもあります。

 

国民年金の法定免除と過去への遡及申請

 

国民年金では法定免除という制度もありますが、

 

  • 障害基礎年金、障害厚生年金(障害等級が1、2級に該当するときに限る)
  • 生活保護法による生活扶助、ハンセン病問題の解決の促進に関する法律による援護を受けるとき

 

といったような条件に該当するときに免除される制度となります。

この法定免除も同じように過去分について遡及申請はできます。

しかし当然ですが、その遡及する過去時点でこのような条件に該当していなければ申請は下りません。

障害年金の支給条件に該当すれば法定免除の申請をしなければいけません。

過去にさかのぼって法定免除の申請をするときには、やはり2年という期限はあるもののその期間に保険料を支払っている期間がればその分は還付されます。

ただし一概にこの法定免除をすれば良いというわけでもなく、ケースによっては年金額を損してしまうこともあります。

 

  • 障害の状態になくなり65歳に達してしまう
  • 障害等級3級にも該当しなくなり3年が経過してしまう

 

というときには障害年金の失権となり、老齢年金しか受給できなくなります。

そのときには法定免除の期間がある分、その老齢年金の金額は少なくなるというわけです。

そのため障害の程度によって治癒したり改善するようなことが見込まれるときには法定免除が一概にお得というわけでもないことがわかります。

 

過去に猶予決定期間の免除申請はいつまで行えるのか?

 

すでに猶予申請をしているという期間について遡って免除申請をしたいというようなこともレアケースであります。

この場合は2年でなく1ヶ月前分でしか過去に遡れないようになります。

 

国民年金法第90条の3

次の各号のいずれかに該当する学生等である被保険者又は学生等であつた被保険者等から申請があつたときは、厚生労働大臣は、その指定する期間(学生等である期間又は学生等であつた期間に限る。)に係る保険料につき、既に納付されたものを除き、これを納付することを要しないものとし、申請のあつた日以後、当該保険料に係る期間を第五条第三項に規定する保険料全額免除期間(第九十四条第一項の規定により追納が行われた場合にあつては、当該追納に係る期間を除く。)に算入することができる。

 

ということ規定に根拠があるのですが、国民年金の納付期限というのは翌月末までとなります。

2年といった過去にさかのぼって猶予を取り消しして免除申請を許すとその分は未納となってしまいます。

ただし納付期限が翌月末までなので1ヶ月前までの猶予期間は取消しても未納とならず、納付期限以内であるので免除期間とすることができます。

<スポンサード リンク>