有給休暇を取得すると賃金は支給されるものの厚生年金保険料など毎月天引きされるものはどうなるのだろうというようなこともときどき質問されます。

そのため今回は有給休暇と厚生年金との関係について解説したいと思います。

 

退職時の有給休暇の長期消化!厚生年金保険料はどうなる?

 

退職時に有給休暇がかなりの日数残っているので、それを退職までに一気に消化しようという人も多いのではないでしょうか?

退職後は有給休暇は権利としては消滅するので、法律的に見れば正しいのですが、この場合には厚生年金保険料は通常のように天引きされるのでしょうか?

結論からいいますと有給休暇の消化度合いというのは特に厚生年金や健康保険などの社会保険には一切影響してきません。

ただし退職時というのはタイミングなどによって厚生年金の天引きされない人もいるわけです。

 

  • 給与計算期間 前月21日~当月20日
  • 給与日    翌月5日

 

この場合には厚生年金保険料を翌月払いにようにするとしますと、4月25日など給与計算期間の途中に退職するとどうなるのでしょうか?

厚生年金などでは日割りという概念はなく、月末日にどの年金に加入していたのかを判断されます。

つまり4月30日の段階ではすでに退職となっているので最後の給与からは厚生年金保険料は天引きされないことになります。

年金に関していいますと

 

  • 3月までは厚生年金
  • 4月からは国民年金

 

というようになります。

ちなみに有給休暇を消化しているうちは在籍していることになるので退職とは法律上なりません。

退職時に長期の有給休暇消化をしていても、この月末に出勤している、あるいは有給休暇を消化していれば年金に加入しているとなることに変わりはありません。

 

有給休暇の消化と有期雇用(パート、契約社員など期間の定めのあるすべての雇用形態)の厚生年金の加入条件

 

パート、バイト、派遣、嘱託など有期雇用(パート、契約社員など期間の定めのあるすべての雇用形態)であれば有給休暇を消化することの多い月になると出勤日数と労働時間が減少してしまいます。

短時間労働者の社会保険の加入条件としては

 

  • 1週間の所定労働時間が正社員と比較して3/4以上であること
  • 1ヶ月の所定労働日数が正社員と比較して3/4以上あること

 

というような両方の条件を満たさないといけません。

また従業員数が501人以上となると週20時間以上の所定労働時間となります。

 

厚生年金の加入条件!10つのポイントを徹底解説

 

有期雇用(パート、契約社員など期間の定めのあるすべての雇用形態)のときには有給休暇の消化の多い月にはこの条件を下回るときも出てくることもありますが、

 

  • 社会保険の加入条件というのはおおむねということで判断する
  • あくまでも所定労働時間で判断するので有給休暇の消化の度合いは基本的に関係しないこと

 

ということでまず加入条件には影響してこないといえるでしょう。

このケースでいいますと

 

  • 入社してしばらくして厚生年金の加入条件を満たすかどうかの判断時点
  • 退職が近いなどで有給休暇の一気の消化で厚生年金の加入条件を満たさなくなるかどうかの判断時点

 

で悩む人も出てくるのですが、特に2つめの退職時は一旦退職して契約をしなおすということでないと労働時間の減少というだけでは厚生年金を外すことは認められないことも多いのです。

 

労働時間と厚生年金との関係!労働時間について徹底解説

 

入社時にもやはり所定労働時間で判断するわけで、有給休暇とともに遅刻・欠勤・早退でも社会保険の加入条件には影響することは通常ないでしょう。

 

退職時の有給休暇消化で厚生年金保険料が倍に?

 

退職時に最後の給与から厚生年金保険料など社会保険料がいつもの2倍引かれていたり、または引けずに会社から逆に保険料を請求されてしまうということもあるかもしれません。

1ヶ月丸々有給休暇を消化すれば、この2倍の保険料は有給休暇の消化と関係があるのではないかというように考える人も多いのですが、結論からいいますと無関係となります。

このようになる企業としては厚生年金保険料を後払いにしているところといえます。

 

  • 厚生年金保険料を翌月給与から天引きする
  • そのため初回の給与からは天引きなし
  • 退職時の最後の給与からは2回分の保険料を一気に天引きする

 

給与からの厚生年金の天引き!保険料の計算とタイミングを解説

 

というようになるということです。

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